【考察ノート:36】この世界の理を超えた新たな生命とは



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今回はオリジナルの考察として、インパクトによって生まれる“この世界の理を超えた新たな生命”についての考察をまとめます。


こちらはシンエヴァ公開前の状態で保存しています。

この世界の理を超えた新たな生命

まずはじめに、サードインパクト発生時のリツコのセリフに、気になる点があります。

「この世界の理(ことわり)を超えた新たな生命の誕生。代償として、古の生命は滅びる」


と言っているのですが、サードインパクトが起こる前から、なぜその結果が分かっているのでしょうか?

リツコは研究者ですから、サードインパクトについてもある程度予測できていたのかもしれません。
しかし、私はこのリツコの自信ある話し方から、「セカンドインパクトでも同じことが起きたため、史実として知っていたのではないか」と考えました。

つまり、セカンドインパクトでも

代償として古の生命が滅び、この世界の理を超えた新たな生命が誕生したのではないか

ということです。

この考えを主軸に、インパクトごとの人類の進化について考察していこうと思います。


CASE1:セカンドインパクトの場合


まず、先述したリツコのセリフをセカンドインパクトに適用してみます。

:序でセントラルドグマへ向かう際のミサトのセリフによって

「15年前、セカンドインパクトで人類の半分が失われた」


ということが判明しているので、古の生命の代償という条件は満たしています。
リツコのセリフでは“滅びる”と言っているのですが、そのサードインパクト後でもミサト達は生きているので、“全滅”という意味では無いと仮定します。
では、セカンドインパクト後に生まれた“この世界の理を超えた新たな生命”とはなんなのでしょうか?

エヴァの世界には、世界の理を超えたチルドレンがいますよね。

そう!エヴァパイロットです!


巨大な人造人間とシンクロし、操作するというのは、明らかに世界の理を超えていると思いませんか?

ちなみに、新劇場版では各パイロットの生年月日が明かされていなかったと思うので、TV版の設定を流用していると仮定すると、最も生まれが早いのはカヲルくんです。

そして、その誕生日はセカンドインパクトの当日!
逆に言えば、セカンドインパクト以前に生まれたパイロットは存在しません。
マリはTV版に登場しないので不明ですが、新劇場版ではシンジ達と同世代と仮定します。
ちなみに漫画版と関連付けて30代とか言われることもありますが、新劇場版とのつながりは不明なので確定できません。
(マリの正体についてはまた別の記事で)


また、:序の冬月のセリフで

「14年前からのシナリオ。運命を仕組まれた、子供達か」


というセリフがあるので、“運命を仕組まれた子供達”は生まれた時からシナリオが決まっていたことになります。

つまり、生まれた時、既に“エヴァに乗れるという運命を仕組まれていた”のだと思います。


これらの理由から、セカンドインパクトによって新たな生命の誕生が解禁され、その後身ごもった胎児(おそらくそのごく一部)にエヴァとシンクロする能力が備わったのでは無いかと考えています。


エヴァパイロットの年齢について


エヴァには14歳の子供しか乗れないと誤解されがちですが、実は明確に指定されたことはありません。

実際には、エヴァの起動にA10神経が関わっており、そのA10神経が活発となる14歳辺りが適正とされているのが通説です。
劇中でも、エヴァの起動準備中に「A10神経接続」という言葉が登場しています。


ちなみに、エヴァンゲリオンANIMAでは17歳になったシンジがエヴァとシンクロしていますので、実際に14歳を超えてもエヴァとのシンクロは可能なようです。

しかし、シンジより年上のパイロットは存在しません。
これも、“セカンドインパクト以前に生まれた人間にはシンクロできない”という裏付けになります。
あくまでANIMAは外伝的な位置付けなので、新劇場版にもその設定が適用できるかは分かりません。

逆に言えば、使徒襲来に合わせて“運命を仕組まれた子供達”が14歳になるように、逆算してセカンドインパクトを発生させたという可能性もあります。


CASE2:サードインパクトの場合


次に、サードインパクトの場合について考察します。

先述した通り、サードインパクト発生時のリツコのセリフで

「この世界の理を超えた新たな生命の誕生。代償として、古の生命は滅びる」


というセリフがあるので、これを事実として進めます。

まず代償となった古の生命ですが、:Qで明らかに人類が大幅に減少していると思われるので、全世界的に多くの一般市民が滅びたのだと思います。

ちなみに、ヴィレクルーやゲンドウらが生き残った方法としては、

・インパクトの範囲外にいた(↑もその場面である可能性あり)
・セカンドインパクト時のミサトのように、エントリープラグ内に潜伏し、難を逃れた

など、いくつかの可能性がありますが、たまたまミサト達主要キャラが生き残ったというよりは、対策しなかった全人類が滅びたと考えるのが妥当かと思います。


次に、この世界の理を超えた新たな生命ですが、:Qには14歳以下の人類が登場しません。

そして、セカンドインパクトではエヴァとシンクロできる生命が誕生しましたが、“その世界の理を超えた生命”はどうなってしまうでしょうか?

この2点からお察しの方も多いと思います。
私の考えは…

エヴァと融合した生命、インフィニティです!


ただし、人間からインフィニティが産まれるとは考えていません。

画コンテによると、↑のシーンで黒き月がインフィニティを“吐き出している”と書かれているので、インフィニティは黒き月の中で生成されたのでしょう。


さらに、:Qでシンジに外界の様を見せたシーンでのカヲルくんのセリフで

「自らを人工的に進化させるための儀式を起こした」


と語られています。
進化というのは、現代ではポケモンなどの影響で、同じ個体が姿を変えるものだというイメージがあるかもしれませんが、本来は「生物の形質が世代を経る中で変化していく現象」のことを言います。

これを元に考えれば、インフィニティは人類が直接姿を変えたものではなく、“贄となった人類が滅び、その魂が黒き月内部のインフィニティに宿った”と考えるのが妥当だと思います。


また、新劇場版ではまだ未登場ですが、TV版ではガフの部屋というものが登場します。

ガフの部屋とは、ヘブライ人の伝説では“魂の住む部屋”を示しているので、新劇場版に登場するガフの扉の先がガフの部屋だと仮定すると、インパクトで贄となった魂が直接部屋に還り、新たな生命に宿るというのにも納得できるかと思います。

そして、この時魂が宿らなかったものを、“インフィニティのなり損ない”と呼ぶのではないかと考えています。


ちなみに、シンエヴァの予告に登場した量産機体をインフィニティと考えていますが、あの量をNERV等がまともに建造したとは考えにくいので、やはり“世界の理を超えた新たな生命”と考えると、あの量にも納得できるかと思います。

↓は【考察ノート:35】シンエヴァ予告の量産機体とエヴァインフィニティに関する考察です。

あとがき


今回の考察は、なかなか他では見られない革新的な考察になったのではないかと思います。

それゆえに、受け入れ難い部分もあるかと思いますが、あらゆる可能性の1つとして留めて頂ければと思います。


ちなみに、次の投稿は人類補完計画についてまとめようと思っているのですが、この記事の続きとなっている部分もあるので、ぜひ期待してお待ちください!


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画像引用:©khara/Project Eva.
©カラー/EVA制作委員会

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