HERZのエヴァ考察ノートへようこそ!
今回は【考察ノート:47】で軽く触れた“ユイとマリの協力関係”について、主にマリのセリフから考察していきます。
前提として、漫画版とのつながりはナシで考えていきます。
眼鏡の違いや言動の不一致などから、完全な同一人物とは考えにくいので
ユイとマリの面識
まずそもそもユイとマリに面識があるのかどうかを考えていきます。
シンエヴァを見れば大体分かると思いますが…😅
時は遡って、シンエヴァ公開前に両者の面識を匂わせていたのは、:Qのマリによる
「堅物だなぁ。あんたのオリジナルは、もっと愛想があったよん」
というセリフです。
これはアヤナミレイ(仮称)が冷たい態度を取った時のリアクションですが、アヤナミレイ(仮称)のオリジナルは碇ユイと思われるので、「愛想があった」というのはユイのことを指していると考えられます。
この“オリジナル”が:序:破の綾波を指しているという可能性もあるので、暫定です。
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
チラシより
そして9年の時を経て、シンエヴァ劇中では、
「人類は神の手助け無しにここまで来てるよ、ユイさん」
と明らかなセリフがあったり、ゲンドウの回想シーンに姿そのままに登場したりと、ユイとマリの面識があることは確定と言って良さそうです。
ユイとマリの協力関係
次に、ユイとマリが協力関係にあるか否かですが、実際にそれが直接語られることはありませんでした。
しかし、シンエヴァの終盤、冬月とマリが会話するシーンで
冬月「お望みのものは全て揃っている、あとはよしなにしたまえ」
(中略)
冬月「ユイくん、これでいいんだな」
というセリフがあります。
つまり、マリにアダムスの器をオーバーラップさせること+その舞台を整えることはユイのためになるということです。
これはユイとマリの協力関係を強く匂わせますね。
そして冬月が「お久しぶり」に会ったマリの「お望みのもの」を知っていたことも気にかかります。
この「お久しぶり」がどの程度の期間を指すものなのかは人それぞれ感じ方が違うと思いますが、多くの方はゲンドウ回想シーンに出てきた大学〜研究生時代を思い浮かべたのではないでしょうか。
すると、ユイとマリは大学時代で既にシンエヴァ終盤のアディショナルインパクトを想定し、冬月に根回ししていたのではないかと考えられますね。
ユイとマリの計画
ここまでの考察で、ユイとマリが協力関係にあることが分かってきたので、本題のユイとマリの計画について探っていきます。
と言ってもユイにはほとんどセリフが無いので、主にマリのセリフから怪しい点を並べていきます。
まずは:破冒頭のマリのセリフ
「まあ、生きてりゃいいや。自分の目的に大人を巻き込むのは気後れするなぁ」
ここで何かしらの目的を持っていることを匂わせていますね。
ここでの目的はおそらくベタニアベースの壊滅か、単純な使徒殲滅かと思われます。
またはエヴァパイロットになるという理由に過ぎないかも知れません。
エヴァパイロットになった理由については後述します
次に、エヴァなどが廃棄される際に言い残すセリフ
「さよなら……エヴァ5号機。お役目ご苦労さん」
「リリンがもうあなた達を利用することも無い、ゆっくり眠りな、アダムス達」
「さよなら、エヴァ8+9+10+11+12号機。最後のエヴァンゲリオン」
このようなセリフから、マリはエヴァやアダムスを利用することをあまり良しと思っておらず、それらを全て無くすことを目的の1つとしている可能性がありそうです。
これはシンジが最後に願ったことと同じですね。
そしてシンエヴァ冒頭のかなり重要なセリフ
「細工は流々。これで、ニコイチ型2号機の新造とオーバーラッピング対応型8号機への改造ができるにゃ。どこにいても必ず迎えに行くから。待ってなよ、ワンコくん」
この細工というのは、当然パリがコア化する前に仕込まれていたものだと思われます。
このオーバーラッピング対応型8号機は、シンエヴァ終盤にアダムスの器を食して裏宇宙へ侵入するために用いられましたが、そもそもヴィレはアナザーインパクトを「全くの予想外」だと言っており、裏宇宙への侵入を想定していなかったと思われます。
そんな中でオーバーラッピング対応型への改造装備を仕込めるのは、冬月にアダムスの器を揃えるように根回ししていたマリだと考えるのが妥当ではないでしょうか。
つまりマリは裏宇宙へ侵入することも想定し、アダムスの器を冬月に揃えさせ、オーバーラッピング対応型8号機を仕込んでいたのではないでしょうか。
リツコですら知り得なかったビーストモードの裏コードを知っているなど、ユーロでエヴァ開発に携わっていたという伏線もありましたね。
パリが封印柱を用意できたのも、マリの入れ知恵があったおかげなのかもしれません
余談:冬月の独断
少し話はズレますが、冬月が独断で動いていたと思われるシーンについて触れておきます。
まず、:Qでシンジに一切の説明をしないゲンドウに対して、冬月は
「お前の生き様を見せても息子のためにはならんとするか。私はそうは思わんがな」
と言っています。その後、
「碇は自分の願いを叶えるためにあらゆる犠牲を払っている。自分の魂もだ。君には少し、真実を伝えておきたかった。父親の事も」
と言って、勝手にシンジに父親の生き様を話しています。
ゲンドウの気が変わって、冬月に説明させた可能性もありますが、このシーンの直後には
「ユイ君、これでいいんだな」
と、シンエヴァ同様のカットで同じセリフでつぶやきます。
つまりこれはユイの指示、あるいはユイのために行ったアクションであって、ゲンドウの指示では無いと思われます。
となるとユイはなぜシンジに真実を教えたかったのか。
これはイマイチ分からない所ですが、あの時シンジにユイの写真を見せ、初号機の中に入っていることを知らせていなければ、おそらくシンエヴァのラストで助けてくれたのは誰か分からずじまいだったと思います😅
この辺りで分かることは、冬月はゲンドウの計画に従っているように見えて、ユイ(&マリ)の計画にも加担しているということですね。
マリがパイロットになった理由
エヴァパイロットは、基本的に全員ゲンドウのシナリオに必要な道具であり、それぞれ役割がありました。
まずシンジは初号機を起動させるため、さらにはレイと2人で初号機を覚醒させるために利用されていました。
冬月は「やはり、あの二人で初号機の覚醒は成ったな」と言っていましたね。
次に、シンエヴァで第13号機がアスカのエントリープラグを噛み砕く際には、
「アヤナミ型とシキナミ型パイロットは、元よりこの時のために用意されていた」
という説明がされました。
そしてカヲルはゼーレの少年ですが、第1の使徒であり第13の使徒となる存在、そして:Qのフォースインパクトのトリガーとしてゲンドウに利用されました。
ここまで全てのエヴァパイロットはゲンドウのシナリオに理由がありましたが、マリはゲンドウのシナリオに一切関わりません。
つまりマリは道具として選ばれてエヴァパイロットになったのではなく、自分の目的のために無理やりパイロットになったと推測されます。
これが、“コネ”?
そしてその目的こそが、シンジを迎えに行くこと、ゲンドウのシナリオを阻止することだと思われます。
これが、“イスカリオテ”?
ちなみにマリがゲンドウのシナリオ外で無理やりパイロットになったという根拠として、
「やっと乗せてくれたから、いい」
「ええ?極秘入国しろって言ったじゃない!」(屋上での通話)
などと言ったセリフや、出撃命令もなく勝手に出撃し、相互リンクをカットして単独先行した2号機など、明らかにゲンドウのシナリオにない動きをしている場面があります。
さらに、2号機の凍結や出撃はユーロが独断で支援しているので、やはりマリ(&ユイ)のシナリオはユーロがバックに付いているっぽいですね。
ユイとマリのシナリオまとめ
ここまでユイとマリの協力関係と、彼女らの怪しい動きを考察しましたので、それらをまとめてみます。
マリとユイは事前に人類補完計画の結末を想定し、ユーロネルフにオーバーラッピング対応型8号機への細工をし、冬月には糧(かて)となるアダムスの器を揃えるように根回ししていた。
↓
ユイは初号機にダイレクトエントリーし、最後に犠牲となるシンジを守る
:Q冬月「ユイ君が発案したコアへのダイレクトエントリーを、自らが被験者となり試みた」
↓
そしてマリは独自のコネでエヴァパイロットとなり、アダムスの器を取り込んだプラス・フォー・イン・ワン状態の8号機でシンジを迎えに行く。
↓
その過程で全てのエヴァやアダムスを解放・破棄(シンジの願い)
という流れです。
こう並べると、ユイとマリの最終目的は一目瞭然になりますね。
2人の目的は、シンジを救うこと、そして幸せにすることだったんだと思います。
個人的には、大した接点もないシンジを執拗に追いかけるマリの気持ちが分からなかったので、この解釈なら理解できるような気がします。
今回の考察は以上になります。
新劇場版を一貫して、ユイとマリの裏のストーリーを考察してみました。
考察の1つとして納得頂けたら幸いです☺️
今回の考察を踏まえて、マリの正体に関する考察記事もぜひご覧下さい↓
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画像引用:©khara/Project Eva.
©カラー/EVA制作委員会
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