【考察ノート:47】「イスカリオテのマリア」の由来




HERZのエヴァ考察ノートへようこそ!



ついにシンエヴァの大きな謎にとりかかります。

まずは「イスカリオテのマリア」についてになりますが、かなり不確定要素が多く、逆に今後発展が無さそうなので、とりあえず現段階の考察を記しておきます。



はじめに、仮定


まずイスカリオテのマリアという名前は、「イスカリオテ」と「マリア」というどちらも聖書由来のワードで構成されていると思われます。

そしてまず問題となるのが、その名前にストーリー上意味があるかどうかです。
ストーリー上意味がなく、メタ視点からその役回りを「イスカリオテのマリア」と名付けた可能性も捨てきれないのです。
アニメ内のキャラクターがその意味を理解しているか否かという話です。

しかし、ここではあくまでストーリー上意味を持った、キャラクター達(冬月など)が意味を理解している名前であると仮定して進めます。


イスカリオテ


まず頭のイスカリオテに関しては「イスカリオテのユダ」が由来と考えて間違いないでしょう。

そしてこの「イスカリオテのユダ」は裏切り者として有名ですから、マリは何かの組織を裏切ったと考えられるでしょう。


問題はどこを裏切ったのかですが

①ネルフを裏切りヴィレについた
②ゼーレを裏切り人類側についた
③人類補完委員会(仮)を裏切り、阻止した
④使徒を裏切り、人類側についた

とりあえずこの4択が考えられます。

ここで大切なことは、冬月が「イスカリオテのマリア」と呼んだ際、マリは「ちょー久しぶりに聞いたな、その名前」と応えていることです。

この「ちょー久しぶり」というのが何年のスケールで表現しているかは、人それぞれの解釈があると思います。
一応私の解釈としては、空白の14年以内と考えるより、ゲンドウ達の大学同級生時代〜エヴァ研究時代と考えるべきかなと思いました。
ゲンドウの大学時代と思われる回想シーンで、姿がほぼ変わらないマリが登場したので、これを本編のマリと同一人物とし、歳を取らないという仮定をしています。

となると、まず①の可能性は捨ててよさそうです。

残りは②〜④ですが、これらは今のところ全て有り得そうです。
まず②③に関しては、マリが他キャラよりも裏情報を知っているような伏線が多々あるので、筋は通りそうです。

④に関しては、エヴァのストーリー的には理解し難いものですが、元ネタと思われる「イスカリオテのユダ」はキリストに選ばれた12の使徒のうちの1人であり、その中から裏切った存在として有名なので、一定の支持があります。
マリが本を読み漁っているのは元々知恵の実を持っていなかった(使徒だった)からではないか、などと言った根拠もあります。

つまり聖書を主軸に考察するなら④(使徒を裏切り、人類側についた)となります。
が…私はエヴァのストーリー上②(ゼーレを裏切り人類側についた)③(人類補完委員会を裏切り、阻止した)と考えるべきかなとも思います。

まだここは判断つきかねます🙇💦
まぁとりあえず由来はイスカリオテのユダと考えて間違いなさそうです。



マリア


次にマリアについてですが、こちらも聖書に由来すると考えると、有名なのは聖母マリアですね。
イエス・キリストを産んだ人間として知られていると思います。

しかし、マリアというのはごく一般的な名前なので、聖書にはマリアが何人かいます。
その中でも元ネタとして特に有力視されているのは、「マグダラのマリア」です。

マグダラのマリアは、イエスが十字架にかけられ、埋葬されるのを見届けた人物であり、その後墓場で復活したイエスを初めて発見した人間として聖書に記されています。

さらに、マグダラのマリアはイエスと結婚していたという説もあるそうです。

エヴァの考察においては、このイエスと結婚していたという仮説を、シンジと結婚したことになぞらえて、マグダラのマリアが元ネタだと考えられます。

しかし、本記事の始めに仮定したように、ストーリー上意味を持った名前であると考えると、この考察は受け入れ難いものになります。
なぜなら、マリが「ちょー久しぶりに聞いたな」と言っていた事を踏まえると、かなり昔からマリとシンジが結ばれるという結末が決まっていたことになり、ストーリー上矛盾するからです。


そのため、私はこのマリアは「聖母マリア」が由来だと考えました。

ではなぜ聖母マリアの名が使われているのかですが、それは聖母マリアが原罪を免れていたからだと思われます。

エヴァでもたまーに出てくるこの「原罪」というワードですが、聖書では「人が生まれながらにして持って生まれる罪」として説明されるもので、この原罪ゆえに人は歳を取り、苦しみや死が訪れるとされています。

しかし聖母マリアはイエスを産んだ選ばれし人間として、原罪から免れているそうです。
教派によりますが、原罪から免れるのはイエスを身ごもったタイミングだったり、マリアが生まれた時だったりします。

つまり人が歳をとるのは原罪に穢れているためであり、原罪を免れている聖母マリアは歳を取らないのです。

実際に聖母マリアが描かれた絵では、いつも若いままの女性として描かれます。
当然聖母マリアの最期は「死」ではなく、昇天として天に還るという表現がされます。


と、なんだかとても宗教色が強くなってきましたが、これをエヴァになぞらえると、マリが歳を取っていないという点で一致しますね。

さらに、マリはゲンドウ達と出会った時点から歳を取っていないと思われるので、ちょー昔に既に「イスカリオテのマリア」と呼称されていたことが説明できます。

マリが歳を取らないのをエヴァの呪縛であると考えていた方も多いと思いますが、マリはエヴァの呪縛にかかっていると説明されたことはありませんし、エヴァに乗るよりも前(なんならエヴァが作られるより昔)から歳を取っていないようですから、マリが歳を取らないのは他の理由があると考えるのが妥当ですね。
↑エヴァの呪縛に関係するかは分かりませんが、こちらも参考にどうぞ


補足(蛇足)


ここで補足としてユイについても考察を拡大し、マリの正体を推測していきます。
ここはかなり踏み切った予想なので、根拠は薄いですがご了承ください。

まずユイの正体ですが、ゲンドウによるゴルゴダオブジェクトに関する説明として、「神の世界をここに残した」ということ、そして「私の妻、お前の母もここに居た」ということが語られました。

つまりユイは神の世界の住民であり、人ではないような気がしますよね🤔


ここでマリについて考えてみると、直接ゴルゴダオブジェクト出身とは語られていないものの、人ではない存在であり、ユイと行動を共にしていた事から、ユイと同じく神の世界の住人であると予想できます。

さらに、マリはシンエヴァ中でもユイとの協力が見られますし、なにやら裏事情をたくさん知っている様子も見られます。
ユイとマリの協力関係についてはこちらで深堀りしましたので、ぜひ合わせてご覧下さい。↓

つまりユイとマリはゴルゴダオブジェクト(神の世界)出身で、両者共に原罪を免れているため歳を取らず、リリンよりも高次の情報を持っていたのではないでしょうか。


ついでにもう1つ気になっていたのは「○○○○○○のマリア」という呼び方についてです。
マリアが1人だけなら、「○○○○○○の」と付ける必要はないように思えませんか?
鈴木くんが1人なら鈴木くんと呼びますが、2人いたら「1組の鈴木くん」とか、「B組の鈴木くん」とか呼ぶ感じです。(伝われ)

なのでユイにも「○○○○○○のマリア」という呼び方があったのでは無いかと思うんです。
歳を取らない女性2人をマリアと呼び、その2人を「裏切った方のマリア」と「優しい方のマリア」みたいな呼び分けをしたという妄想です😅



まとめ


「イスカリオテのマリア」は聖書由来の「イスカリオテのユダ」と「聖母マリア」の組み合わせだと考察しました。

その詳細な意味に関しては不確定ですが、裏切り者のイスカリオテと不老不死の女性マリアという意味を持っていると思われます。

さらに発展し、マリとユイは神の世界の住人と予想しました。

あくまで1つの可能性に絞りすぎるのではなく、いくつかの可能性を知っていただければと思います。


この記事を面白いと思っていただけたら、ぜひTwitter等でシェアして頂ければ幸いです!

良ければ他の記事やTwitterのフォローもお願いします<(_ _*)>

ご質問等あれば、TwitterのDMを頂くのが最も早くお答えできる手段となるので、気軽にご質問ください!

ご指摘があれば、ご自身の考察と共にコメントお願いします🙇

画像引用:©khara/Project Eva.
©カラー/EVA制作委員会

0コメント

  • 1000 / 1000

HERZのエヴァ考察ノート

エヴァの考察をしています! 面白いと思っていただけたら、ぜひフォロー・シェア等よろしくお願いします!