【考察ノート:49】エヴァの呪縛の対象者とその効力



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今回は、:Qから登場したエヴァの呪縛について、その対象者と効力を探っていきたいと思います。



エヴァの呪縛の対象者


まず、エヴァの呪縛というワードが登場した場面について考えていきます。

エヴァの呪縛について触れたのは、:Qでシンジとアスカが対面した際の
シンジ「アスカ…さっき14年って…でも、眼帯以外変わってない…」
アスカ「そう、エヴァの呪縛」
という会話です。

かなり一般的に知られるようになった“エヴァの呪縛”ですが、実はそのワードが登場したのはこのワンシーンだけです。

ここで大事なのは、エヴァの呪縛という説明は、あくまでアスカの容姿が変わっていないことに対する返事に過ぎないということです。

おそらくシンジやマリ、カヲルやレイまでもエヴァの呪縛にかかっていると思っている方も多いのではないでしょうか?


それでは各パイロットの身体形状変化について考えてみましょう。

まずシンジに関しては、リツコの口から
「物理的情報では、コード第3の少年と完全に一致。生後の歯の治療跡など身体組織は、ニアサー時を100%再現しているわ」
という説明があった通り、:破ラストのニアサードインパクトの身体組織を再現しているので、:破→:Qでそもそも変化がないのです。

そのためエヴァの呪縛の対象者かどうかは不明ですね。


次にカヲルに関しては、:破→:Qで容姿の変化こそ無いものの、そもそも使徒ですから人と同じテーブルに並べるべきではありません。

エヴァの呪縛うんぬんではなく、使徒には歳を取るという概念はなさそうですよね。
棺から目を覚ました際にも、既に14〜15歳くらいの姿で登場していました。


そしてマリに関しては、姿そのままでシンエヴァのゲンドウの回想シーンで登場していました。
シンエヴァでのマリの記憶の継続性などから、同一人物と仮定します。

しかし、
「えーっと、初めてなんで、日本語で」
「いっててて…エヴァとのシンクロって聞いてたよりきついじゃん…」
という2つのセリフから、マリがエヴァと初めてシンクロしたのは:破冒頭の仮設5号機だと分かります。

そのため、マリはエヴァに乗るより前(:破より14年以上前)から容姿が変わっておらず、歳も取っていないことが分かりますね。
マリの正体に関しては【考察ノート:47】でも考察しました。


最後のレイに関しては、そもそも:破と:Qで異なるクローン体ですから、歳を取るかは不明でした。

しかし、シンエヴァでは頭髪だけが伸びたポカ波が登場しましたね。

初号機の中とは言え、頭髪だけでも伸びるということは時間が経過しているということで、レイもアスカ同様“ろくな身体形状変化”が無いことが分かります。


ここまで各パイロットについてまとめると、

・シンジはそもそも年月が経過していない
・カヲルは使徒なのでテーブル外
・マリはエヴァに乗る前から歳を取っていない
・レイはろくな身体形状変化が無い


つまり、明確にエヴァの呪縛にかかっていると分かるのはアスカとレイだけになりますね。


エヴァの呪縛の原因


エヴァの呪縛にかかっているパイロットが絞り込めたところで、その共通点は容易に見つかりますね。

私が思う“エヴァの呪縛の原因”は、「クローン人間であること」です。

これはあくまで共通点として見つかっただけに過ぎず、詳細が語られていないため根拠となる材料もありません。


しかし実際に考えてみると、エヴァパイロットとしてクローン人間を作る場合、適正年齢である14歳付近で成長が止まるように設計するのは自然ではないでしょうか?

その場合の「エヴァの呪縛」とは、エヴァパイロットが“エヴァに乗るという使命”から逃れられないという意味の呪縛として意味が通ります。
ちなみに使徒化が原因なら、それは“使徒の呪縛”などと呼ばれる気がします。
(あくまで私のイメージです)


余談:他の可能性について


おそらくエヴァの呪縛の条件としては、メジャーなものとして“エヴァとのシンクロのし過ぎ”や“擬似シン化or獣化”が考えられていると思います。

もちろん私も完全に否定している訳ではなく、可能性としては常に考えています。

しかし、初号機内にいたレイ(ぽか波)の身体形状変化が無いことから、まず“擬似シン化or獣化”は考えにくく、アスカ以外のシンクロ回数から、“エヴァとのシンクロのし過ぎ”も少し考えにくい気がしています。
アスカは幼少期からエヴァに乗っていたようなので、初シンクロ時に呪縛にかかるというのも考えにくそうです。

味覚について


ここまで、エヴァの呪縛は:Qのアスカのセリフだけに基づいて考えていましたが、他にもエヴァの呪縛として考えられる効果として味覚が無くなることが挙げられますので、それについて考えます。

まずシンエヴァで廃人となったシンジに対して、アスカは
「こちとらずっと水だけだ。何も変わらない身体になる前に、飯の不味さを味わっておけ」
とシンジに言い放ちます。
このセリフから、アスカは味を感じることができず、水以外の飲食を行っていないことが予想されますね。

するとこれはいつからなのでしょうか。
実はその答えはシンエヴァ内にあり、「いつか食べたあんたの弁当、美味しかった」と言っていたので、:破の頃はまだ味が分かっていたことになります。


そこでレイはどうなのかと言うと、シンエヴァでは鈴原家で食事をとるシーンが何度か映りますよね。

このレイが味を感じているのか、食べなきゃ生きていられないのか、流石にそこまで考えることは難しいのですが…

私は少なくとも味を感じることができているように思いました。
アヤナミレイ(仮称)「口の中がホクホクする」
トウジ「せやろ?それが“美味い”や!」
というシーンがあったり、第3村で農作物を食べる機会は多々あると思うので、そこで味を感じられないとなると、かなり違和感があるはずです。


ちなみにマリはと言うと、実は:Qでこっそり水以外の飲み物を飲んでいます。
↓以前ツイートした内容【考察ノート:46】
第12の使徒戦時に映るワンシーンですが、原画集では明確に「紅茶」と書かれていますね。
ちなみにもっと詳しく言うとフォートナム&メイソンというメーカーの紅茶らしいです。(塩ラーメンさんのツイートより)

ここでもマリが味を分からずに紅茶を飲んでいる可能性もありますが、“味”というのは、大半が嗅覚で決まります。
鼻をつまんで食事してみれば分かります。

マリは匂いに関するセリフが多いですから、嗅覚が人一倍強いことが分かりますよね。

そのため、マリは普通に味が分かると思われます。


あとはカヲルとシンジですが、カヲルに関しては全くの不明なので、残りのシンジについて考えます。

シンジはシンエヴァ序盤、食事を摂ろうとしていませんでしたが、アスカによって
「まだあんたはリリンもどき、食べなきゃ生きていられない」
ということが明かされました。

「飯の不味さを味わっておけ」とも言われているので、この段階ではまだ味覚があることが分かりますね。

しかし、“まだ”リリンもどきという事は、いつかは飯の不味さが分からなくなるのかも知れません。


ここまでの各パイロットの味覚についてまとめると、

レイ:おそらく味覚あり(推測)
アスカ:味覚なし(:破ではあった)
シンジ:味覚あり(無くなる可能性あり)
マリ:おそらく味覚あり
カヲル:不明


となります。
先程考察したエヴァの呪縛の対象者と比較して考えると、味覚の有無はエヴァの呪縛の効力として含まれないような気がしますね。


となると、味覚が無くなるのは何の影響なのでしょうか。

ここで大事なのは、:破のアスカには味覚があったということ、そしてシンジはいずれ味覚がなくなる可能性があるということです。

:破→:Qでアスカに起きた変化と言えば、第9の使徒による侵食ですね。
そして、シンジには第11の使徒説(時系列から見た消去法でシンジor初号機ではないかとする説)が残っています。

そして、シンジは“まだ”食べなきゃ生きていられない。つまりアスカは食べなくても生きていられるようなので、この無尽蔵のエネルギーは使徒の持つS2機関のようなもの(新劇場版ではS2機関と明言されていない)と考えるのが妥当な気がします。

これらの理由から、可能性としてはまだ低いですが、ひとまず私は味覚が無くなる条件として使徒化が関わっているのでは無いかと考えています。


まとめ


今回はエヴァの呪縛についてまとめました。
考察の結論として考えられることは、

「エヴァの呪縛」はエヴァパイロットとして作り出されたクローン人間が14歳で成長が止まるように設計されているということ。

味覚が無くなるのは、使徒化して無尽蔵のエネルギーを手にし、カロリーの摂取が必要なくなったことによるもの。


ということです。

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画像引用:©khara/Project Eva.
©カラー/EVA制作委員会

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