【考察ノート:91】EVA-02‪α‬-EIVに関する考察



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この記事では、2022年のぼんぼり祭りで公開された2号機の新形態について考察していきます。


2号機の名称まとめ


まずは、これまでの2号機の変遷についてまとめていきます。

ベースとなるのは、:破で登場した

汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン正規実用型2号機(EVANGELION PRODUCTION MODEL-02)


その14年後、:Qの冒頭US作戦で登場したのが

改2号機β(PRODUCTION MODEL-02' β)


ヴンダーの主機点火作業以降の形態が

改2号機γ(PRODUCTION MODEL-02' γ)

になります。

最後に、シンエヴァでJA-02を流用して

新2号機‪α‬(PRODUCTION MODEL-New 02 α)

となり、2号機の最終形態となりました。

そして今回の本題、鎌倉ぼんぼり祭り2022で公開された形態がこちら↓
あくまで予想ですが、日本語表記では

汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン正規実用型2号機‪α 緊急即興版‬(PRODUCTION MODEL-02‪α‬-EIV)

といったところでしょうか。


EIVの意味

EIVの正式名、『Emergency Improvised Version』に含まれているimprovisedには、即興、急造、即席、等の意味がありますが、ただ急いで作ったというだけでなく、その場にある間に合わせの材料で代用するという意味が強いようです。

improvised medicine(即興医療)
災害発生現場などにおいて、医療器具がない場合に、周囲にある物を代用して行う治療のこと。
今回はこの表現が最も近いと思い、即興を用いて緊急即興版と訳しました。


登場タイミング


02‪α‬-EIVには、“改”を示す「'」(ダッシュ)や、“新”を示す「New」が無いことから、通常の2号機のモデルチェンジであることが分かります。

すると、登場順としては

PRODUCTION MODEL-02
PRODUCTION MODEL-02‪α‬-EIV
PRODUCTION MODEL-02' β
PRODUCTION MODEL-02' γ
PRODUCTION MODEL-New 02 α

の順になっていると予想でき、02‪α‬-EIVは、本編で描かれなかった:破→:Qの空白の14年に登場していたということになります。
追記:第10使徒戦の2号機の損傷部位と02‪α‬-EIVの修復部位も一致しています。

そこで考察すべきは、具合的にどの場面に登場していたのかということになりますが、空白の14年間で特に大きな出来事と言えば、やはりサードインパクトが挙げられるでしょう。

そして、サードインパクトが起きた時期について、シンエヴァ公開前の考察でも触れていますが、:破ラストから約半年以内と推測できます。
すると、2号機を即興で修復するのも納得のいく時系列になると思います。

さらに、サード時の02‪α‬-EIVの具体的な活躍についての考察ですが、するらふんさんの記事↓で触れられている通り、暴走および覚醒した初号機を阻止するのに使われたのではないかと考えています。
ただし、パイロットはマリやダミーシステムの可能性もあります。

命名規則


2号機の名称をまとめると、次のようになりました。

PRODUCTION MODEL-02
PRODUCTION MODEL-02‪α‬-EIV
PRODUCTION MODEL-02' β
PRODUCTION MODEL-02' γ
PRODUCTION MODEL-New 02 α


ここでまず注目すべきは、‪α‬(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)の順番です。
改2号機はβとγが登場していますが、‪α‬が未登場でした。

そこで02‪α‬-EIVが公開されたため、これを改2号機と統合して順番通りとして見ることができます。
改8号機も同じようなルール

しかし、そこで新2号機はδ(デルタ)ではなく‪α‬に戻っていることから、別機体として扱われていることが推測できます。

より具体的に説明を加えるなら、

改2号機は:Qで自爆したことによりエヴァ素体が死に、新2号機で新たな素体となった

等といった考察に発展するかもしれません。
裏コード999など、説明が難しい部分もありますが…

そしてもう1つ注目するべき点は、2号機と改2号機の違いです。

零号機や8号機の場合、大幅な修復が行われた際に“改”が付いているのですが、02‪α‬-EIVには“改”が付いていません。

このことから考えられるのは、

修復が完全に済んでいない形態(02‪α‬-EIVや8号機臨時戦闘形態)では“改”が付かず、装甲などが完全に修復されることで“改”と命名される

という考察です。

余談:即興で用いられた代用品


さて、ここで02‪α‬-EIVが即興で造られたとすると、“機体の代用品には何が使われたのか”について、少し考えてみます。

前述した通り、improvisedには間に合わせの材料で代用するという意味が強く、2号機の予備パーツがそのまま使われたとは考えにくいです。

しかし、胸部や肩のパイロンは右半身の2号機本来のパーツと一致していますので、全く異なる素材とも考えにくいです。

すると自然に考えられるのは、他のエヴァのパーツを流用した可能性になります。

特に2号機は正規実用型であり、先行量産型であることから、同型の機体パーツは集めやすそうです。

そしてここからが本格的な余談ですが、ちょうど:破のラストで解体され、余ったパーツがありましたよね。
↑この方です。
ちょうど同じく正規実用型なので、ぴったりハマりそうですね!
都合よく胸部パーツも外されていますし
頭部と腕はぐちゃぐちゃですが、その他は結構残っているみたいです。

何より、アスカにとってのトラウマ機体で2号機を修復するというサイコパス感がとてもエヴァらしいと感じてしまいます。

ただ、カラーリングが明らかに違う等の理由から、可能性は低いと思うので余談としました。


02‪α‬-EIV公開の意図


鎌倉ぼんぼり祭りでは、
2019 エヴァ改8号機γ
2020 エヴァMark.10
2021 シン・仮面ライダー
など、例年新デザインなどが掲示されています。

基本的には今後公開する作品の宣伝や伏線としてのデザインが並んでいるため、今年は公開中のシン・ウルトラマンか、来年公開を控えたシン・仮面ライダーが選ばれると思っていました。

そこで02‪α‬-EIVが公開されたという事は、やはり空白の14年の映像化を期待してしまいますよね。

また、庵野監督は以前アメリカのインタビュー記事で「語り残した14年の物語がある。だから何らかの形で、物語の14年間の空白に光を当てたいと考えている。」と答えていますので、可能性は十分に秘めています。

さらに、このぼんぼりが庵野秀明として掲示されていることも重要です。
つまり、エヴァンゲリオンANIMAなどの準公式作品ではなく、しっかりと庵野監督作品として作られる可能性が高いということです。


終わりに


今回は鎌倉ぼんぼり祭りで公開された02‪α‬-EIVについて、EIVの意味や、サードインパクトの時系列等を含め、現状の考察をまとめました。

空白の14年はいつか明かされると信じ、過度な期待はせず、気長に待つのが良いでしょう☺️

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画像引用:©khara/Project Eva.
©カラー/EVA制作委員会

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