HERZのエヴァ考察ノートへようこそ！
今回は新作映像の｢EVANGELION:3.0(-46h)｣に備えて、ニアサーとサードの関係について整理・考察していきます。
ニアサー≠サード
まずニアサーとサードの大きな違いですが、カヲルのセリフにより
「セントラルドグマの最深部、サードインパクトの爆心地だ」
と説明されており、サードの爆心地はセントラルドグマ最深部で確定しています。
しかし、破のラストで起きたニアサーは、ジオフロントが爆心地のように見えます。
Qの予告でも、ニアサードインパクトの爆心地は第三新東京市と書かれています
また、ニアサー時は腕に包帯を巻いていたミサトですが、サード時と思われるシーンでは包帯を巻いておらず、時間が経過していることが分かります。
そもそもニアサーはMark.6の投擲によって停止したので、Qのような惨状に説明が付きません。
その他にも矛盾はいくつかありますので(ドグマのリリスやMark.6など)、ニアサーとサードに関しては、まず別物と考えて良いと思われます。
サードインパクトのタイミング
Qのカヲルのセリフより
「もうすぐリリスの結界だ。メインシャフトを完全にふさいでいてこの14年間誰の侵入も許していない」
つまり、サードインパクトの爆心地(セントラルドグマ最深部)は、Qより14年前に閉ざされていることが分かります。
そして、破のラスト(ニアサー)からQにも同じく14年空いていますので、
サードインパクトのタイミングはニアサーから1年以内
ということになります。
サードインパクトで起きた事
サードによる影響としては、Qで見た通りの大地のコア化や月の接近、大量絶滅などが挙げられます。
サード時の状況に関してはほぼ本編で描かれていないため、説明をいくつかのセリフで補っています。
シンジ「これが、リリス？」
カヲル「だったものだ。その躯だよ」
このセリフと、シンエヴァでの回想シーン↓により、Mark.06がリリスを殺したことが分かります。
さらに、
「エヴァMark.06。自律型に改造され、リリンに利用された機体のなれの果てさ」
というカヲルのセリフから、サード時のMark.06にパイロットは乗っていなかったと推測されます。
そして、ケンスケのセリフから
「サードインパクトを止めるのに誰かが犠牲になるしか無かった」
ということが分かり、その犠牲として加持さんがサードを止めたことが言及されました。
最後に、サードの目的として
ゲンドウ「セカンドインパクトによる海の浄化、サードによる大地の浄化、そしてフォースによる魂の浄化」
と説明されました。
ニアサーで起きた事
ニアサーの被害として分かりやすいのは以下2人のセリフです。
ミドリ「その子どもがニアサー起こして、私の家族皆殺しにしたんだけど」
サクラ「うちらのお父ちゃんもニアサーで消えてもうたんやぞ」
これらにより、ニアサーでは死亡者が多数いることが予想できます。
なお、Qの世界はニアサーの影響だと解釈されがちですが、カヲルのセリフから
「君が初号機と同化している間に起こったサードインパクトの結果だよ」
と述べられているので、明確に“サード”と分けられています。
すると、ミドリとサクラが家族を失った理由が謎になりますが、第三新東京市の周囲はガフの扉の影響を大きく受けていますので、その被害に遭ってしまったのではないかと考えられます。
特にサクラは第三新東京市に住んでいましたから、その可能性が充分高いです。
ミドリは不明ですが、-46hで登場すると思われるので、明らかになるかもしれません。
ちなみに、トウジ、ケンスケ、ヒカリも第三新東京市にいましたが、第10使徒戦で避難している様子が描かれているので、無事だったのだと思います。
さらに、鈴原夫妻について話すケンスケのセリフから
「ニアサー後の苦労が2人の縁結び」
と語られており、その伏線にもなっています。
サードインパクト時のシンジ
Qの冒頭では、シンジは初号機と同化して宇宙にいましたが、その後ヴィレに確保され、碇シンジの姿が初登場するシーンでは
シンジ「確か…綾波を助けて…」
サクラ「はい、どうやら記憶の継続性も認められます」
というやりとりが行われます。
ここで、シンジは綾波を助けて以降の記憶が無いようですが、それを聞いたサクラは、記憶が継続していると言っています。
つまり、綾波を助けたところからの記憶は、喪失したわけではなく、元から無くて当然のようです。
また、カヲルのセリフからも
「君が初号機と同化している間に起こったサードインパクトの結果だよ」
と言われていることから、シンジはニアサーで初号機と同化し、それ以降Qで目覚めるまでは意識も記憶も無かったのでしょう。
そして、シンジについて説明するリツコから
「物理的情報では、コード第3の少年と完全に一致。生後の歯の治療跡など、身体組織はニアサー時を100％再現しているわ」
と語られました。
再現ということは、おそらくニアサー以降、初号機と同化している間は、碇シンジの物理的な姿形は無くなっていたと考えられます。
エヴァ的に言えば「サルベージされた」という表現になるかと思います
-46h先行カット考察
新作特典映像｢EVANGELION:3.0(-46h)｣の先行カットについて、これらのシーンがサードインパクトの回想シーンと仮定した上で、少し考察を述べてみます。
根拠はかなり少ないので参考程度に
まずはこちらのカットから
見ての通り、旧劇の人類補完計画時と酷似した十字架が陸を埋めつくしていますね。
これは、サードの説明をするカヲルのセリフ
「この星での大量絶滅は珍しいことじゃない。むしろ進化を促す面もある」
にもある通りの大量絶滅の様子だと思われます。
サードインパクト発生前には、パリのユーロネルフ第1号封印柱や、第3村の相補性L結界浄化無効阻止装置など、各地で準備を行っていたことが分かるので、サードを事前に知っていたと思われるUN(国連)が衛星軌道上から観測を行っている様子だと考えられます。
次に、残りの2枚に共通する空の線について
これらはガフの扉と同じく同心円状に広がっている様に見えますが、リング状になっており、サード時↓と比べても明らかに異なっています。
そのため、おそらくガフの扉が半開きのような不完全状態になっているのではないかと考えられます。
そして、Qのカヲルのセリフより
「一度覚醒し、ガフの扉を開いたエヴァ初号機は、サードインパクトのトリガーとなってしまった。リリンの言うニアサードインパクト。全てのきっかけは君なんだよ」
この辺りのセリフは難解なため、解釈が分かれますが、下記が私の解釈になります。
「(ニアサーを引き起こした)エヴァ初号機は、(引き続き)サードインパクトのトリガーとなってしまった。全てのきっかけ(ニアサー)を引き起こしたのは君なんだよ」
つまり、ニアサーはあくまで中断されたものに過ぎず、後に再開されたものがサードなのだと考えられます。
この中断された不完全な状態のものがリング状のガフの扉なのではないか、というのが現状の考察になります。
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画像引用:©khara／Project Eva.
©カラー／EVA制作委員会
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